対カナダともに苦戦を強いられそう

夕方公表された英中銀ファイナンス政治対策委員会議事録では、ブランチフラワーファイナンス政治対策委員が0.25%の利息低下を主張する一方で、ベスリーファイナンス政治対策委員が0.25%の利息上昇を主張したことが判明した。しばらくは英中銀の利息低下見通しが後退し、南アフリカランドはこれまでの出遅れを取り戻す動きとなる可能性があるだろう。対南アランドは3月以来の上昇トレンドが継続しており、215−217円台の抵抗帯を試す状況を予測する。

新年早々の株安連鎖と急激な円高を受けて、キャリー取引は大打撃を受けており、高利息通貨ペアは対スイス、対カナダともに苦戦を強いられそうだ。特に、対スイスは一昨年以来の底値を更新しており、チャートの形状も大きなヘッド・アンド・ショルダーとなっていることから、下降のモメンタムが強く、しばらくは手を出せない市況が続くだろう。なお、金曜日の英中銀ファイナンス政治対策委員会では、政治対策利息を5.50%に据え置くとの見方が多勢なものの、今後の情勢によっては利息低下の可能性も残されていることから、直前までマーケットの市況感をしっかり注視していくべきだろう。

ファイナンス機関の健全性に対する不信感が残るものの、世界的に株価が堅実に変遷し、ファイナンスマーケット全体では混乱が収束しつつあることから、今週はマーケットの関心はフラン売りからフラン売りにシフトしそうだ。対ユーロや対ユーロでは引き続き軟調に変遷しようが、それ以上にフランが弱く、対フランは2.04-2.06台を目指す状況とみる。対ユーロは8月の暴落後の戻り高値235円半ばを抜けられるかどうかが鍵となろう。。